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てんかん

てんかんとはWHO(世界保健機構)の定義によりますと、てんかん発作を主徴とする脳に異常の起源を有する慢性の疾患です。てんかん発作は脳のニューロンの過剰放電にもとづく脳機能の慢性、反復性、発作性の障害です。発作放電を生ずる部位によって、運動、意識、感覚、自律神経、精神、行動の異常などが反復性、発作性、不随意におこるものです。その有病率は人口の0.5~1%で性差はなく、多くは年齢依存的に発症します。
  てんかん発作は大きく部分発作と全般発作に分類されます。部分発作はさらに意識が障害がない単純部分発作と意識が徐々に減じてゆく意識減損発作を伴う複雑部分発作とがあります。全般発作が部分発作から二次的に生じる場合は二次性全般化発作といいます。最初から両側大脳半球に障害が及ぶ場合を全般発作といい、この発作は発作開始時より意識は消失(欠損)します。
  以下、発作型を解説します。

I. 部分発作

A.単純部分発作

意識が障害をうけない焦点・局在性の発作で要素的な運動発作、体性感覚または特殊感覚発作、自律神経発作、精神発作などが含まれます。

B.複雑部分発作

意識減損を伴う焦点・局在性の発作です。単純部分発作から始まり複雑部分発作に進展するものも含めます。ここでいう意識減損とは徐々に意識が減じるもので、全般発作のように、突然意識が無くなる意識消失(欠損)とは異なります。意識減損だけのものと、同じ動作を繰り返す自動症を伴うものとに分類します。

C.二次性全般化発作

単純部分発作、複雑部分発作から始まる、あるいは単純部分発作から複雑部分発作を経由して痙攣発作が全般性に起こる発作をいいます。

II.全般発作

突然の意識消失(欠損)で始まる発作で、発作の始まりを自覚していなく、発作から回復して初めて発作が起こっていたことを自覚します。

A.欠神発作 (アブサンス)

突然の意識欠損(消失)がおこり、突然運動を止め、ぼんやりとした目つきになり、眼球が上転する軽い運動症状を伴うこともあります。自動症やミオクロニーを伴うこともあります。

B.ミオクロニー発作

突然の意識消失(欠損)で始まり、短いショック様の筋収縮です。全身、顔面、駆幹、あるいは四肢の筋群で起こります。単発性や反復性の場合があります。

C.間代(かんたい)発作

突然の意識消失(欠損)で始まり、律動的な筋群の脱力と短い攣縮がおこり、顔面と上肢、時に下肢を含む両側性の発作です。

D.強直発作

突然の意識消失(欠損)で始まり、急激あるいは緩徐な持続性の強直性筋収縮で始まり、数秒ないし1分間持続します。短いものは強直発作といわず強直痙攣といいます。胸郭筋が収縮する際には音声を発する時があります。

E.強直・間代発作

突然の意識消失(欠損)で始まり、強直発作から間代発作が引き続いて起こる発作で深呼吸で終わり、その後もうろう状態になり睡眠へと移行します。従来大発作と呼ばれていたものです。発作後十分な睡眠をとらせないと頭痛が残ることがあります。

F.脱力発作

突然の意識消失(欠損)で始まり、筋緊張の突然の低下を来す発作です。起立時にはバタンと倒れることが多いのが特徴です。